いとまとは、「時間」のこと。

チョコレートをひとかけ齧る。口の中で溶けて、甘みが広がる。
鼻に抜けた香りが、余韻を残して消えてゆく。

唯一の自分に立ち戻るひと時。
感覚と感性だけで味わう、自分だけの時間。

それは、異なるもので溢れた、この世界を楽しむ一瞬。

数秒のいとまを、チョコレートを通じて、お届けします。

〈製法へのこだわり〉

カカオ豆の選定から焙煎・磨砕・成型まで、すべての工程を自分たちの手で行う「Bean to Bar」という製法。

こだわったのは、カカオを浅煎りにすることです。

一般的なチョコレートは深く焙煎することで均一な苦みやコクを出しますが、いとまでは浅く煎ることで、カカオ豆が本来持つ果実味や酸味、花のような香りを残しています。
カカオ豆それぞれの特徴をとらえ、個性が最も引き立つ仕上げ方を探る。

焙煎や磨砕の時間、砂糖を加えるタイミング、カカオニブを追加するかどうか。産地ごとにレシピを変えているのは、そのためです。

原材料は、スペシャリティカカオ豆と国産のきび砂糖・黒糖、それからごく少量のココアバター。乳化剤や香料は一切使いません。

大量生産には向きませんが、カカオ豆の個性が光る、いとまらしいチョコレートが出来ました。

〈いとまを作った理由〉

はじめまして、いとまの鬼塚と申します。
クラフトチョコレートとは、大量生産とは対極にある、小さなものづくり。
その背景には、前職のアパレル業界で経験した「安く、早く、大量に」という価値観への、小さな叛逆があります。
心身をすり減らし、療養のために戻った故郷・山梨で、立ち止まり考えたのは、「頑張る誰かを応援できるプロダクトを作りたい」ということでした。
組織や集団での役割とは無縁の、五感と感情だけを使い、自分に立ち戻る数秒。均一な大量生産品に囲まれたこの世界で、多様な世界を美しいと思える時間。
そんないとまを届けたい想いで、白州の小さな工房でチョコレートを作っています。