「いとま」という言葉を、知っていますか。
「いとま」は、古い日本語です。暇、余暇、ゆとりある時間。そんな意味を持つ言葉です。

今ではあまり使われることのない言葉ですが、だからこそ、名前として使いやすいという魅力がありました。意味が強く残りすぎていない分、ブランドとしての新しい意味を、まっさらな状態から重ねていくことができます。日本語で、響きがよく、覚えやすい。名前として理想的な言葉でした。
ブランド名を考えるとき、自分の中にひとつのデザイン哲学がありました。読めない名前は、ブランドの名前として致命的だということです。日本語か英語で、誰でも読み方がわかり、覚えやすい。それが、名前を考える上での絶対条件でした。
忙しい人生に、休憩時間を提供するプロダクトを作りたい。それが、いとまチョコレートの出発点にある思いです。
何をするでもない、空白の時間。それは現代において、一番贅沢なものだと思っています。数分の余白があれば、ショート動画を見てしまう。サブスクリプションには、無限に見られるコンテンツが溢れています。余暇の時間さえも、何かを消費するための時間になってしまっている。
だからこそ、何もしないという時間を確保することは、今、驚くほど難しくなっています。この思いを端的に表す言葉を探す中で、たどり着いたのが「いとま」という言葉でした。
チョコレートと「いとま」が結びついたのは、偶然ではありません。忙しい日々の中に、何もしない空白の時間を届けたい。その思いを実現する手段として選んだのが、チョコレートでした。
ひとかけ、口に含む。
溶けていく数秒の間、感覚と感情だけに立ち戻る。
その時間こそが、いとまです。
あなたの一日のどこかに、いとまが生まれますように。
