インド70%チョコレート、その驚きの酸味と出会う

インドカカオ
地域:南部タミル・ナードゥ州コーヤンブットゥール県アナマライ 品種:アメロナード(フォラステロの一種)、トリニタリオ、クリオロ
発酵方法:5段ボックス
発酵日数:6日間
攪拌:4回撹拌
乾燥日数:3日間(日陰乾燥)、8-10日間(天日乾燥) 合計11-13日間
選別:手選別

今回は、遠いインドの地で育まれた、個性豊かなカカオ豆を使用した「インド70%チョコレート」の魅力に迫ります。

知られざるカカオの楽園 - インド

100年ほど前、インド南部の気候がカカオ栽培に適していると判明し、その歴史が始まりました。広大な国土を持つインドですが、カカオの生産量はまだ世界全体のわずか0.3%。しかし、その独特のフレーバーは国際的にも高い評価を得ています。


持続可能な情熱 - Regal Cacaoの信念

「いとま」がインド70%チョコレートの原料として選んだのは、Regal Cacaoという 会社のカカオ豆です。彼らは自社農園での生産にこだわり、持続可能なカカオ栽培に情熱を注いでいます。無農薬・オーガニックといった自然農法を重視し、ココナッツ、ナツメグ、コショウ、バナナなどとの混植を通じて、生物多様性を高めたカカオ豆を育てています。

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衝撃の爽やかさ - レモンを思わせる酸味と食感のコントラスト

一口味わうと、まず驚かされるのは、レモンを思わせる爽やかな酸味です。ハイカカオチョコレートにありがちな苦味はほとんどなく、そのまま食べてもその美味しさが際立つ荒く砕いたカカオニブをふりかけることで、滑らかな舌触りの中に心地よい食感のコントラストが生まれ、その個性をより一層引き立てています。インド産カカオの流通量からしても、これまで体験したことのない、すっぱいチョコレートで驚かれると思います。

試行錯誤- 酸味を活かすための挑戦

この酸味を最大限に活かすため、製造工程では様々な試行錯誤を重ねました。酸味を抜きすぎると個性が失われ、強すぎると美味しくない。その絶妙なバランスを見つけることが、チョコレート作りの新しい挑戦でした。最終的に、タンザニア70%と同様の20分の短時間焙煎を採用。しかし、72時間の長時間磨砕を経ても酸味が抜け切ることはなかったため、カカオを時間差で追加投入することなく、滑らかな舌触りのチョコレートとして完成させることができました。

おすすめのペアリング - 爽やかさを引き立てる組み合わせ

レモンのような爽やかな酸味が特徴のインド70%チョコレートには、緑茶や浅煎りのコーヒーがおすすめです。それぞれの持つ清涼感が、相乗効果で引き立ちます。

タンザニアの大地が生んだトロピカルな酸味とはまた異なる、インドのレモンを感じさせる酸味。

ぜひ味わってカカオの個性を感じてください。

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