タンザニアの大地の多様性を味わう70%チョコレート

カカオ
タンザニア産 kokoa kamili

地域:Mbingu村, Kilombero渓谷, Morogoro州
品種:トリニタリオ
発酵方法:3段ボックス
発酵日数:6日間
攪拌:2日に1回
乾燥方法:天日干し
乾燥日数:4~8日
選別:40人ほどの女性による手選別


このチョコレートは、アフリカ大陸の東側に位置するタンザニア、その豊かな自然が育んだカカオを70%、種子島産のきび砂糖と種扇糖を30%という配合で仕上げられています 。  

タンザニアは、広大なサバンナ、美しい海岸線、雄大な山々、そして数々の湖など、変化に富んだ地形が特徴です 。多種多様な野生動物が生息する自然環境に加え、120以上の民族がそれぞれの言語、宗教、習慣を守りながら暮らす、文化的な多様性も魅力の国です。

チョコレートの原料となるカカオ豆は、ココアカミリ社という企業から仕入れています。ココアカミリ社は、高品質なカカオ豆の生産・加工を通じて、貧困や環境問題、教育や福祉といった社会的な課題をビジネスの手法で解決しようと取り組む、ソーシャルエンタープライズです 。  彼らの活動の様子は、インスタグラムで見ることができます。 時折現れるキリンの写真などを見ていると、サバンナがすぐそばにある暮らしが垣間見え、タンザニアの風土を感じられるかもしれません。

 

 

https://www.instagram.com/kokoakamili/  

ココアキマリ社は、小規模農家からカカオ豆を直接買い付け、発酵から乾燥までの工程を自社で管理することで、東アフリカ最高品質とも評されるカカオ豆を生み出しています 。  


タンザニア70%チョコレートの味わいと香り

いとまの独自の焙煎、磨砕のレシピによって作られるタンザニア70%チョコレートは、一口食べると、パッションフルーツ、パイナップル、バナナといった、トロピカルフルーツを思わせる酸味と香りが広がります 。  

これは、発酵由来の酸味をあえて残すレシピを採用しているためで、普段口にするチョコレートとは一線を画し、その強い酸味に驚かれる方もいるかもしれません 。  

また、カカオの粒をわずかに残した仕上がりも特徴です 。チョコレートが溶けていく中で、カカオニブを噛みしめることで、香りが一層引き立ち、その余韻を楽しむことができます 。  


この風味と食感は、72時間かけて磨砕されたチョコレートに、仕上げの15分前にカカオを追加投入するという製法によって生み出されています 。  

いとまのチョコレートの中でも、特に香りが際立つのが、このタンザニア70%です 。  


チョコレート作りの裏側 - 浅煎り、そしてカカオ投入のタイミング

チョコレートを作る上で、こだわったのは焙煎時間と、カカオを投入するタイミングです 。  

 

焙煎時間は20分の浅煎り。コーヒーと同じように、浅煎りにすることで、フルーツのような風味や酸味が強調されます 。タンザニア70%では、ごく浅煎りにすることで、カカオ本来のフルーティーな香りを引き出しています 。  


また、72時間にわたる磨砕は、カカオと砂糖を細かくすり潰すだけでなく、余分な香りを飛ばし、味わいをまろやかにする効果があります 。  


しかし、タンザニア70%チョコレートでは、滑らかになったチョコに、あえてもう一度カカオを投入し、ざらつきのある食感に仕上げるという選択をしました 。  

というのも、タンザニア産カカオ豆の香りは、滑らかに磨砕してしまうと飛んでしまい、ぼやけた味わいになるからです 。かといって、全てのカカオを短時間で磨砕すると、砂糖の粒が残りジャリジャリとした食感になり、酸味も強すぎて美味しくありません 。  


試行錯誤を重ねた結果、全体の20%のカカオを、磨砕の工程が完了する15分前に投入することで、香りを最大限に引き出し、食感と風味のバランスを最適に保つレシピに辿り着きました 。  



おすすめのペアリング

このタンザニア70%チョコレートは、浅煎りのコーヒーや、酸味のある軽めのナチュラルワインの赤、フルーティな日本酒などと合わせてお召し上がりいただくのがおすすめです 。  


 

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