top concept

山梨県北杜市のクラフトチョコレートメーカー

“違うって楽しい”

シングルオリジン少量生産で、豆の個性を引き出した板チョコレートを作っています

折りたたみ可能なコンテンツ

concept

「いとま」とは、時間のこと 

チョコレートをひとかけ齧り
口の中で溶けて甘みが広がり
香りが鼻に抜けて余韻を残して消えてゆく

この数秒が、いとまのチョコレートの価値です。

 

私たちの生きる、均一な大量生産品に囲まれて慌ただしくも便利なこの世界。
ときに、与えられた役割や組織の意思に従い自分を表現しないことも求められます。
個性や自分らしさ、確かに大事だけれど、それだけを主張して自分本位に生きる、社会から降りることはなかなか難しい。

でも、この世界にちいさな叛逆をおこしたいのです。良さを享受しつつ、自分の芯は決して明け渡さない方法で。

 

それは生活の中に、ほんの数秒でも自分だけの時間を持つこと。

 

唯一の自分に立ち戻るひと時

自分の感覚と感情のみで世界を観る数秒

異なるもので溢れた世界を楽しむ一瞬

チョコレートを通してそんな時間を届けます。

少量生産のチョコレート

世の中に流通するチョコレートの大部分は均一な大量生産品です。

赤道付近の農場で作られたカカオ豆は品質ではなく量で取引され、産地や銘柄を混ぜ合わせながら多くの中間業者を通して巨大メーカーが買い取り、加工されカカオマスとなり、圧搾されココアパウダーとカカオバターの2つの商品に分けられます。

カカオバターの一部は化粧品など、より高値で取引される市場にいきます。かさの減った残りのカカオバターを安価な植物油脂で補い、カカオマス、ココアパウダー、砂糖と乳化剤と香料を混ぜて固めたものが、今までのチョコレートでした。

しかし、この10年ほどでアメリカを中心に新しいムーブメントがチョコレート市場に起きています。

大量生産で失われていたカカオ豆の個性を引き立てた、小規模メーカーが幾つも誕生したのです。

 

豆のブレンドを行わず産地ごと味の違いを際立たせるシングルオリジン

カカオ豆(Bean)から板チョコ(Bar)まで、製造工程の全てを自分たちで行うビーントゥバー

質ではなく量を、より安いカカオ豆ではなく、良いものをふさわしい対価で持続可能な調達

これらをキーワードにした、今まで食べたことのない味わいのチョコレートが世界の各地で生まれはじめています。

いとまも、そのムーブメントの末席に誕生しました。

原料は豆と砂糖だけ

 

原材料
カカオ豆と砂糖
以上

原材料が少ない代わりに、その2つにはしっかりこだわります。

乳化剤や香料、植物油脂を入れなくても、チョコレートは作れます。大量生産には向きませんが、むしろその方が、豆の個性を引き出した味わいのチョコレート達が出来上がります。

 

カカオ豆とサトウキビは農作物

世界中の多様な環境で育ち、気候、風土、年度、さまざまな要因で異なった味をもちます。

その個性をなるべく生かしてチョコレートを作りたいと考えています。

チョコレートが出来上がった後も、香りと味の熟成は進み変化してゆきます
食べる時の感情、体調、体温によっても感じる味わいは変わります。

食べる人の感覚と感情も含めて、どう感じたか、いつでも同じ、ではなく違いを楽しむチョコレートです。

 

多様性と個性に満ちたカカオ豆を厳選

豆は赤道から緯度20度以内の高温多湿な地域で作られます。

アジア、アフリカ、南アメリカと、広い地域で育てられ、その土地の風土と土着品種によって全く異なる味わいが出来上がります。

カカオ農家は家族単位の小規模農家が多く、その地域の農業組合が集めて発酵・乾燥させた豆を、日本のカカオ豆専門の商社を通じて購入しています。

いとまの購入するカカオ豆は大量生産で使われる「バルクカカオ」ではなく、香りと味わいを追求して栽培された「スペシャリティカカオ」と呼ばれるものです。

 

さとうきびの香りが残る未精製の砂糖

国産の精製されていないきび砂糖と黒糖を数種類ブレンドして使用しています。

カカオ豆ごとに個性を引き立てるよう、爽やかさ、華やかな香りが個性の豆なら、さとうきびの青い香りが残った砂糖を多く使い、コク深く、長い余韻が個性の豆なら黒糖を多く混ぜて使っています。

焙煎と磨砕、個性を際立たせる作り方

シンプルに表現すれば、焙煎して殻を剥いたカカオ豆を、砂糖と合わせて石臼で挽き続けるとチョコレートが出来上がります。

もちろん、それぞれに膨大な手作業が挟まりますが、単純な工程だからこそ違いが際立ちます

 

カカオ豆の焙煎

豆のもつ香りは、火を通すことで開きます。

焙煎時間によって、香りの立たない生から花や果実、ナッツやスパイス、焦げた香りまでの無数の香りが広がったり、消えたりします。

豆の個性が引き立つのはどの時間か、1分ごと焙煎時間を変えたサンプルを作り、テストを繰り返しています。

 

磨砕

石臼ですり潰して滑らかな舌触りに変えると同時に不要な香りを飛ばして、狙った香りを引き出します。

これも12時間から72時間まで、豆の個性を1番引き出せる時間をテストしながら舌触りと香りのバランスを探ります。

磨砕中の温度の管理も重要です。

焙煎と磨砕のレシピはカカオ豆ごとに全く異なります。ぜひ、異なる味わいを体感してみてください。